冷徹御曹司の旦那様が、「君のためなら死ねる」と言い出しました
「えぇっ!? 離婚しちゃってたの!?」
「あれ、知らなかったんですか? 妹の私からすると、やっぱりかーって感じだけど」
ぽかんと口を開けたままの私に、結海ちゃんは呆れ顔で話し始める。
「優しくていい兄だし、医者としてもすごく優秀で尊敬するけど、男としては危険ですよ。自分が気に入った子には、彼氏や旦那さんがいてもお構いなしに口説くから、女のほうは修羅場でドロドロになってる人が多かったんです」
「うっそ……」
「それでトラブルにならないのが不思議だけど、口がうまいから解決できちゃうんだろうなぁ。さすがに患者さんと未成年には手を出さないですけどね」
モテ男でも痴情のもつれみたいな話は聞かなかったから、クリーンな恋愛をしているんだろうと思っていた。それは私が十代の患者だったからわからなかっただけで、実はあの絢と似た部分がある男だったのか。
もしかして、桐人さんは先生のそういう部分に気づいていたから、あんなに執拗に注意してきたの? 嗅覚すごすぎない?
「だから結婚も無理じゃないかと思ってたんだけど、美人で姉御肌のお義姉さんとはわりとうまくいってたんですよ。でもお兄ちゃん、自分より相手の気持ちが上回ると冷めちゃうみたいで、結局ダメに」
「攻略難易度が高すぎる……」
「あれ、知らなかったんですか? 妹の私からすると、やっぱりかーって感じだけど」
ぽかんと口を開けたままの私に、結海ちゃんは呆れ顔で話し始める。
「優しくていい兄だし、医者としてもすごく優秀で尊敬するけど、男としては危険ですよ。自分が気に入った子には、彼氏や旦那さんがいてもお構いなしに口説くから、女のほうは修羅場でドロドロになってる人が多かったんです」
「うっそ……」
「それでトラブルにならないのが不思議だけど、口がうまいから解決できちゃうんだろうなぁ。さすがに患者さんと未成年には手を出さないですけどね」
モテ男でも痴情のもつれみたいな話は聞かなかったから、クリーンな恋愛をしているんだろうと思っていた。それは私が十代の患者だったからわからなかっただけで、実はあの絢と似た部分がある男だったのか。
もしかして、桐人さんは先生のそういう部分に気づいていたから、あんなに執拗に注意してきたの? 嗅覚すごすぎない?
「だから結婚も無理じゃないかと思ってたんだけど、美人で姉御肌のお義姉さんとはわりとうまくいってたんですよ。でもお兄ちゃん、自分より相手の気持ちが上回ると冷めちゃうみたいで、結局ダメに」
「攻略難易度が高すぎる……」