冷徹御曹司の旦那様が、「君のためなら死ねる」と言い出しました
「君の身体も余すところなく愛してあげたい。この欲を抑えるのはもう限界だ」
「……私も、愛されたいです」

 お互いの気持ちも、ドキドキと奏でる心音さえも重なった気がした。

 ああ、これでやっと繋がれる──。心が満ちていくのを感じながら、どちらからともなく唇を寄せた。


 久しぶりの桐人さんのベッドで、彼はプレゼントの包装を解くかのごとく大切そうに私の服を脱がせ、露わになる素肌に何度も口づける。愛しそうに目を閉じる顔がとても綺麗で、私も自然に彼の髪を撫でていた。

 優しくシーツに横たえさせられ、彼は少々煩わしそうにシャツを脱ぎ捨てる。程よい筋肉のついた上半身がセクシーな上に、自分もすべて見られているのだと思うととてつもなく恥ずかしくて、真冬だというのにすぐに汗ばみ始める。

「あ、あの、あんまり見ないでくださいね! たいした身体じゃないので……」
「こんなに綺麗なのに愛でるなと言うのか? それはあまりにも酷だろう」

 彼はつい胸を隠そうとしてしまう私の手を取り、その手にさえもキスをした。そのまま手に頬ずりをして、真剣な眼差しで見つめてくる。

「心配しなくていい。大切なものを傷つけるようなことは絶対にしない」

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