冷徹御曹司の旦那様が、「君のためなら死ねる」と言い出しました
豪邸が立ち並ぶ閑静な住宅街、青葉台にある高級低層マンションの一室に帰宅すると、桐人さんは冷蔵庫からケーキらしき箱を取り出す。それを開けると、超人気でなかなか手に入らないチョコレートムースケーキが顔を覗かせた。
コーティングされたガナッシュは顔が映るくらい光沢があり、エディブルフラワーと金箔が品よく散らされて芸術作品のよう。SNSで見てずっと気になっていたそれに、私は目を丸くする。
「えっ、このケーキずっと食べたかったやつ……!」
「クリスマスらしい苺のショートケーキとか、1ピース五千円のケーキとかと迷ったんだが、やっぱり秋華が食べたがってるものがいいかと思って」
「え~なんでわかったんですか!? 言いましたっけ?」
「こう見えてエスパーなんだ」
昼間に私が言ったのと同じ言葉を返され、驚きつつ笑ってしまった。
本当にエスパーなんじゃ?と思うくらい私のツボを押さえているので、「すっごく嬉しいです。ありがとうございます!」と心からお礼を言った。
でも、与えてもらってばかりではいけない。彼のためになにかしてあげたくて、私も一応用意しておいたものがあるのだ。マナーのことで頭がいっぱいで、レストランに持っていくのをうっかり忘れてしまったのが少し悔やまれるけれど。
コーティングされたガナッシュは顔が映るくらい光沢があり、エディブルフラワーと金箔が品よく散らされて芸術作品のよう。SNSで見てずっと気になっていたそれに、私は目を丸くする。
「えっ、このケーキずっと食べたかったやつ……!」
「クリスマスらしい苺のショートケーキとか、1ピース五千円のケーキとかと迷ったんだが、やっぱり秋華が食べたがってるものがいいかと思って」
「え~なんでわかったんですか!? 言いましたっけ?」
「こう見えてエスパーなんだ」
昼間に私が言ったのと同じ言葉を返され、驚きつつ笑ってしまった。
本当にエスパーなんじゃ?と思うくらい私のツボを押さえているので、「すっごく嬉しいです。ありがとうございます!」と心からお礼を言った。
でも、与えてもらってばかりではいけない。彼のためになにかしてあげたくて、私も一応用意しておいたものがあるのだ。マナーのことで頭がいっぱいで、レストランに持っていくのをうっかり忘れてしまったのが少し悔やまれるけれど。