誠の軌跡
第一章
幕末へ⁉︎
「んっ。ココどこ?」
目が覚めると、そこは。
和服を着た人が大勢いる。ちょんまげを結って、刀を腰に差した人もいる。
何より、家は全て平家で木造。電信柱も一本もない。
まるで、時代劇のセットのようだった。
それにしても、やたらと見られている気がする。どうしてだろうか。
「キャァーッ!」
叫び声が聞こえる。
「俺様は武士だぞ!?何ぶつかってきている?」
女性が斬られそうになっている。助けに行かないと。
「おじさん。何してるの?」
淡々と話しかけた。
「うるせぇ!餓鬼は引っ込んでろ!」
餓鬼?私が子どもに見えたのか?
でも、仕方ない。斬られるところを黙って見ているわけにもいかない。