パーフェクト・フィグ


ベテラン看護師が、
2人にガウンを着せに向かった。

松島がシリンジポンプを確認しつつ言った。


「結構幼く見えますよね」

「目元しか見えないから
 何とも言えないが、そうだな」

「俺一回だけ顔見たことありますけど、
 結構可愛い顔してましたよ」


どうでもいい情報だが、
言わんとしていることはわかる。

松島は構わず喋り続けた。


「ああ見えて潤さんと同期ですよ」


ということは、自分の弟と
同い年ということになる。


「…31か」

「意外ですよね。
 ちなみに独身」

「どこ情報だよ」

「俺情報っス」


松島の自信満々な顔にため息をついてから、
雅俊は再びパソコンで血液検査データを確認した。


「一回血ガスとっておくか」

「はい」


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