王子様のないしょ話 ~僕は初恋の彼女を溺愛する
 つまり、これはいいことなんだ!

 僕は安心して、あの日の少女のことを思い浮かべる。

 可愛かったなあ。また会いたいなあ。どこに行けば会えるかな?

 記憶というものは曖昧だ。どんなにその時、強烈な印象を持ったとしても、いつかは薄れていってしまう。

 あの日の記憶が遠のくとともに、彼女の顔も、徐々に徐々におぼろげになり、僕は焦った。

 必死で、あの時の顔を思い浮かべ、忘れないようにしがみつく。

 早くまた、会いたいよ!僕のシンデレラ!
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