王子様のないしょ話 ~僕は初恋の彼女を溺愛する
「ありがとう!……ね?皆親切なのよ、お姉様。心配いらないわ」
「そうかしら。余計に心配になったわ」
二人の向こうに見える船長が、苦虫を嚙みつぶしたような顔をしているのが見えて、僕は内心妻にそっと同意した。
二人は名残惜しいのか、まだ会話を続けている。
「お姉様、幸せにね。ずっとずっと、船の上でもお姉様の幸せを祈っているからね」
「ありがとう、もう本当に、シンデレラったら」
「お姉様、今はお姉様がシンデレラよ、しっかりしてね」
ああ、いいねえ。前にじいが『シンデレラの家族は本当は仲がいい』と言っていたけど、目の前の二人を見ていると、その通りだったなと思う。
「なんだか、私ばっかり幸せになってしまうみたいで、申し訳ないわ」
「お姉様、私は自分で選んだ道を進むの。だから幸せよ。お姉様も幸せになって欲しいの」
…この辺りまでは、良かったのだ。
「そうかしら。余計に心配になったわ」
二人の向こうに見える船長が、苦虫を嚙みつぶしたような顔をしているのが見えて、僕は内心妻にそっと同意した。
二人は名残惜しいのか、まだ会話を続けている。
「お姉様、幸せにね。ずっとずっと、船の上でもお姉様の幸せを祈っているからね」
「ありがとう、もう本当に、シンデレラったら」
「お姉様、今はお姉様がシンデレラよ、しっかりしてね」
ああ、いいねえ。前にじいが『シンデレラの家族は本当は仲がいい』と言っていたけど、目の前の二人を見ていると、その通りだったなと思う。
「なんだか、私ばっかり幸せになってしまうみたいで、申し訳ないわ」
「お姉様、私は自分で選んだ道を進むの。だから幸せよ。お姉様も幸せになって欲しいの」
…この辺りまでは、良かったのだ。