外商部御曹司は先輩彼女に最上級のロマンスを提供する
「聞いたらまずかったです? メンバーカラーを服装に取り入れても素敵だと考えたのですが?」
「あ、あぁ、そういう事。うーん、どのメンバーも魅力的ではあるのよね。強いて言うなら『亮太』かも」
亮太とはCrockettの中で最年長でありながら放っておけない独特な空気感が漂うメンバー。
なんでもお坊ちゃまだそうで、世間知らずというか浮世離れしているというのか。彼の掴みきれないミステリアスな部分に惹かれる。
「……よりにもよって」
くるりと背中を向けて何やら呟く。
「はい?」
「いえ、何でも。亮太さんのカラーはブルーでしたよね?」
再び振り返れば両手にブラウスとカーディガンを持っていた。お手本通りの笑みを添えて。
「う、うん。詳しいのね?」
「詳しいという程では。ちなみに亮太さんのどんな所がお好きなんです?」
「それは接客トークの一部として聞いてる?」
「いいえ、後学の為に伺いました。深山先輩に推して貰うにはどうすればいいか知りたいんです」
「もう! 接客に集中しなさい!」
「してますよ!」
思いの他、大きなボリュームで切り返してしまったのだろう。発した彼の方が驚いていた。
「……緊張しているんです」
「接客態度をチェックされているから?」
花岡君が首を横に振る。
「見立てた服を着て貰うのはドキドキします」
「あ、あぁ、そういう事。うーん、どのメンバーも魅力的ではあるのよね。強いて言うなら『亮太』かも」
亮太とはCrockettの中で最年長でありながら放っておけない独特な空気感が漂うメンバー。
なんでもお坊ちゃまだそうで、世間知らずというか浮世離れしているというのか。彼の掴みきれないミステリアスな部分に惹かれる。
「……よりにもよって」
くるりと背中を向けて何やら呟く。
「はい?」
「いえ、何でも。亮太さんのカラーはブルーでしたよね?」
再び振り返れば両手にブラウスとカーディガンを持っていた。お手本通りの笑みを添えて。
「う、うん。詳しいのね?」
「詳しいという程では。ちなみに亮太さんのどんな所がお好きなんです?」
「それは接客トークの一部として聞いてる?」
「いいえ、後学の為に伺いました。深山先輩に推して貰うにはどうすればいいか知りたいんです」
「もう! 接客に集中しなさい!」
「してますよ!」
思いの他、大きなボリュームで切り返してしまったのだろう。発した彼の方が驚いていた。
「……緊張しているんです」
「接客態度をチェックされているから?」
花岡君が首を横に振る。
「見立てた服を着て貰うのはドキドキします」