君に出会えた奇跡。

奇跡

君に出会ったのは、小学4年生だったねー。
優しい君に、私は恋をしたんだー。

私には、本当の友達がそのクラスにはいなかった。
あの時のことは、よく覚えていない。
ただ、私が彼女に話しかけたことが始まりだった気がする。
「愛結！」
私たちは、すぐに仲良くなった。
朝の運動で、マラソンが苦手な私は足が速い愛結にいつも負けていて悔しかった。
でも、嫉妬の気持ちは生まれなかった。
5年生になって、もっと仲良くなった。
手話を知ると、一緒に休み時間やって2人で笑い合った。
担任の笑顔の恐怖から、逃れられる唯一無二の時間。
家に帰ったら、ひたすらつらい日々がやってくる。
親は喧嘩するし、もう嫌だった。
6年生になっても、仲の良さは変わらなかった。
クラスは違えど、よく遊んだ。
もう、この時から私にとって愛結が大切な存在になっていた。
「里香！」
そう呼ばれると、嬉しくなる。
君がいたから、またこんな気持ちになれた。
愛結が不登校になった。
でも、私は彼女と遊んだ。
自分を押し殺して、彼女の願いを聞き続ける私は苦ではなかったから。
中1も、遊んだ。
私は、彼女に言ってないことがあった。
私の性格は、だらしない。
部屋の片付け、したいけど出来ない人だ。
どんなに頑張っても、出来ない人。
お父さんが、かまいたちの夜というゲームのソフトを探しているところに遭遇した。
「里香、おまえだろ」
あっちこっちにやるのは、お前だと言われた。
知らなかった。
それに、他のゲームソフトが他のゲームソフトにはいってたとき私じゃないのに怒られた。
昔、お兄ちゃんがここに入れておくと言ったのを記憶力の良さを発揮して覚えていた。
言おうとしたら、言い訳言ってるけどお前以外弄くるやついないと切り捨てられた。
信用されてない。
だから、人間は嫌いだ。
扱いにくい。
人間を信用しない。
物をなくしすぎと言われた。
確かに、私は物を失くす。
でも、知らないことが多すぎだ。
私のせいじゃないのに、なくなったものもある。
アップルペンシルなんか、家を出るときにあった。
でも、帰ってきたら無かった。
お父さんに事情を説明する前に知らねぇわけねぇだろ！って言われた。
なんで、そんな事言うの…？
無理だ…。
ダイッキライ！
事ごとく、父のことがダイッキライだ。
なんにも、知らないくせに…。

愛結に、会いたくなった。
彼女に会っていなかったら、今頃この世界にいなかったかもしれない。
ねぇ、愛結。
生まれ変わったら、双子になって一緒に過ごそうねー。