トライアングル・ロマンス
「だからね、アイツ以上にいい男を捕まえて、後悔させてやるのよ!」
掌をグーにして力強く言い切った桃ちゃん。
「はぁ、澪に話聞いてもらったおかげでスッキリしたわ」と笑顔でオレンジジュースを口にする姿からは先ほどまでの陰りは綺麗さっぱり見えなくなっていて、その表情からは清々しさすら感じられる。
「……うん、そうだね。桃ちゃんなら絶対に素敵な人を捕まえられるよ。私が保証する!」
「ふふっ、澪の保証があるなら安心だわ」
「お客様からの信頼度百パーセントの澪保証ですから。今なら特典としてお好きなスイーツをサービス致しますが、ご加入なさいますか?」
「っ、あははっ、それは加入するしかないわね!」
メニュー表を開いて見せれば、目をぱちくり瞬かせてからプッと噴き出した桃ちゃん。
快活な笑顔からいつもの調子を取り戻しているのが感じられてホッとする。