虹橋の先へ
(ううっ……そうだった……)
顔からぼんっと火が出そうだ。
昔から、叔父はこうなのだ。
ここにそのひとはいないのに、どうしてそれほど熱を孕んだ目になるのだろう。
「……お前、相変わらずだな」
「えー?一応、僕もお父さんしてるよ。でもま、ちびっ子たちは今いないし。何より、僕のお姫様への愛情は変わらない。というか、増してるからさ」
あはは、と笑われても困る。
お世話になる立場で、文句など言えるはずもないが。
四六時中、これは勘弁してほしい。
「さて。そろそろ行こうか?そのお姫様のところへ」