虹橋の先へ
「……っ、オリヴィア様!な、な、な何で……ロイ……!!」
「嫌だな。ちゃんと紹介しようと思ってたよ。ただいまを言い終わったらね」
ただいまを言い終えてから、かなり経った気がするが。
そんな当然の突っ込みを言う時間すら惜しむように、ジェイダはぎゅっと抱きしめてきた。
「オリヴィア様!お久しぶりです。すっかり大人になられたのですね」
「ジェイダ様、嫌です……。オーリーと呼んで下さらなくちゃ。それに敬語も使わないで下さい」
初めて会ったのはいつになるだろう。
記憶を遡るのは、無理なはずなのに。
『エミリア様、アルフレッド。本当におめでとう!あのね、信じてもらえないかもしれないし、すごく勝手に聞こえるかもしれないけど……』
――私、二人ならきっと幸せに結ばれると思ってたよ。
今度は三人……ううん、これからまた増えるかもしれないけど……二人なら、きっと……って。