劣情にmistake
そして、そのまま引き寄せられる。
何急に、どうしてそんな甘い声でわたしを呼ぶの。
「ねえ、夏川くん、死んだ時の記憶ってある?」
「ないって言ったろ、夏の川で死んだらしいってことくらい、それも本当かどうかわかんないし」
「じゃあ、怖いかどうか、痛いかどうか、わかんないか」
「……生前の環境とか、死に方にもよるけど、俺はやっと終わったって思ったかもな」
「やっと終わった?」
「りりちゃんと一緒だよ、つまんない人生で、誰かと感情を共有することもなく、淡々とした日々だったってだけ」
「……でも、わたしは夏川くんと話してるの、楽しかったけど」
「りりちゃん、おまえはやっぱり悪い子だな、男にベットの上で抱かれながらそういうこと言うのは」
「へ、変な意味じゃないもん」
昨日は私がすり寄ったけど、今日は夏川くんが私のことを抱きしめている。
変な感じ。でも全然嫌じゃない。
死神なのに、へんだよね。
この人は明日、わたしが死ぬのを見届ける為に存在しているだけなのに。
「りりちゃんの最初で最後、俺がもらってあげてもいいけど」
「……欲まみれだよー夏川くん」
「人間と違うところは心臓がないことだけって言ったろ?」
「なんだ、夏川くん、わたしのこと思いの外だいすきなんだ」
「一目惚れって言ったら満足?」
「きゅ、急に素直になるね?」
「なありりこ、お前の意思は固いけど、決めるのはお前じゃない。もし明日、俺がおまえを殺さないって言ったらどうする?」
「勝手にわたし以外の誰かを殺したら、夏川くんのこと一生軽蔑する」
「はは、それは勘弁」
何急に、どうしてそんな甘い声でわたしを呼ぶの。
「ねえ、夏川くん、死んだ時の記憶ってある?」
「ないって言ったろ、夏の川で死んだらしいってことくらい、それも本当かどうかわかんないし」
「じゃあ、怖いかどうか、痛いかどうか、わかんないか」
「……生前の環境とか、死に方にもよるけど、俺はやっと終わったって思ったかもな」
「やっと終わった?」
「りりちゃんと一緒だよ、つまんない人生で、誰かと感情を共有することもなく、淡々とした日々だったってだけ」
「……でも、わたしは夏川くんと話してるの、楽しかったけど」
「りりちゃん、おまえはやっぱり悪い子だな、男にベットの上で抱かれながらそういうこと言うのは」
「へ、変な意味じゃないもん」
昨日は私がすり寄ったけど、今日は夏川くんが私のことを抱きしめている。
変な感じ。でも全然嫌じゃない。
死神なのに、へんだよね。
この人は明日、わたしが死ぬのを見届ける為に存在しているだけなのに。
「りりちゃんの最初で最後、俺がもらってあげてもいいけど」
「……欲まみれだよー夏川くん」
「人間と違うところは心臓がないことだけって言ったろ?」
「なんだ、夏川くん、わたしのこと思いの外だいすきなんだ」
「一目惚れって言ったら満足?」
「きゅ、急に素直になるね?」
「なありりこ、お前の意思は固いけど、決めるのはお前じゃない。もし明日、俺がおまえを殺さないって言ったらどうする?」
「勝手にわたし以外の誰かを殺したら、夏川くんのこと一生軽蔑する」
「はは、それは勘弁」