エリート役員は空飛ぶ天使を溺愛したくてたまらない
「わー、すごいシティビューだぁ」
 窓からはシカゴの夜景と、繁華街の灯りが見えていた。シカゴはいろんな形のビルが折り重なって、夜景もビルごとの灯りが折り重なって見えてとても綺麗だ。

 その景色に満足し、部屋の中に入って荷物を開封する。クローゼットの前で服を取り出しハンガーにかけた後は、化粧品をデスクに取り出していく。最後に仕事用のノートやタブレットもデスクに置いて、荷解きは完成だ。
 今度は制服を脱いでクローゼットの中にかけた。
 そのままシャワーを浴びて備えつけのバスローブを着ると、髪を乾かしお化粧もする。軽く香水を使って、私服に着替えたらもう待ち合わせの時間だ。

 現地通貨をまとめて入れている袋から現金を出して、現地用のお財布に入れる。カードをセットしたら残りはセイフティボックスに入れた。財布とスマートフォンをショルダーバッグに入れて確認する。

(お財布持った。カード入れた。身分証明書ある。スマホある)
 リスト形式で点検してしまうのは職業病のようなものかもしれない。
 オールオッケーを確認し、カードキーを手にして莉桜は部屋を出た。エレベーターを出てロビーに向かうとちょうど五分前で、まだ大島は来ていないようだった。
 ロビーのソファで座って待っていようときょろっと見回した時だ。
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