エリート役員は空飛ぶ天使を溺愛したくてたまらない
「気を付けて。もしかしたら、きみは隙だらけなのかもな。まあ、分からなくもないが」
隙だらけって……ほとんど初対面なのに失礼ではないだろうか。
それでも助けてもらってばかりいるので否定はしきれないのがつらいところだ。
「あの……普段はこんなことないんですよ?」
一応言い訳はさせてほしい。
「ふうん? 二度は偶然だが三度目は必然と言うな。三度目がないことを願っているよ」
(三度目はないからっ!)
心の中で叫びながら、莉桜はにっこりとお仕事スマイルを向ける。
五十里の方もいかにも表面上の笑みを莉桜に向けた。
「楽しみだな」
そう言うと五十里は踵を返してエントランスに向かっていった。
莉桜はその後ろ姿を見送ることしかできない。
(素敵だけど、紳士だけど、なんか意地悪……)
「倉木さん!」
その時、大島に呼ばれて莉桜はロビーの方を見る。大島はエントランスに向かう五十里の後ろ姿を見ていた。
「あの方……」
「また、助けられてしまいました」
「あらら?」
隙だらけって……ほとんど初対面なのに失礼ではないだろうか。
それでも助けてもらってばかりいるので否定はしきれないのがつらいところだ。
「あの……普段はこんなことないんですよ?」
一応言い訳はさせてほしい。
「ふうん? 二度は偶然だが三度目は必然と言うな。三度目がないことを願っているよ」
(三度目はないからっ!)
心の中で叫びながら、莉桜はにっこりとお仕事スマイルを向ける。
五十里の方もいかにも表面上の笑みを莉桜に向けた。
「楽しみだな」
そう言うと五十里は踵を返してエントランスに向かっていった。
莉桜はその後ろ姿を見送ることしかできない。
(素敵だけど、紳士だけど、なんか意地悪……)
「倉木さん!」
その時、大島に呼ばれて莉桜はロビーの方を見る。大島はエントランスに向かう五十里の後ろ姿を見ていた。
「あの方……」
「また、助けられてしまいました」
「あらら?」