エリート役員は空飛ぶ天使を溺愛したくてたまらない
 人を惹きつける美声が体育館のように広い訓練室に響く。
 一瞬にして他人を自分の方に惹きつけることができるのはこの人の才能なのかもしれないと莉桜が考えていたら、油断していたせいかばちっと五十里と目が合ったような気がした。

 五十里はにっと口角の端を引き上げて笑う。
(み、見つかった……?)

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