エリート役員は空飛ぶ天使を溺愛したくてたまらない
「それはありますけど、実際に客室乗務員になってみると、憧れとか目標とすることもたくさんあって……。最終的にはファーストクラスのサービスを任せていただけるほどの客室乗務員になりたいです」
「それが莉緒の夢か。ではそれが叶ったときは俺はぜひ莉緒のサービスするファーストクラスに乗せてもらおう」
「まだまだ先の話です」
「それは嬉しいな。ずっと一緒にいさせてくれるだろう?」

 実際に莉緒がファーストクラスを担当できるようになるのは何年も先の話だろう。それまで一緒にいたいという五十里の言葉はとても甘いものだった。
 普通に楽しく話をしていたかと思うと急に甘い雰囲気になる。
 五十里と一緒にいることは莉緒もどきどきさせられることだった。

 メインの料理からデザートまでフルコースだったのでかなりゆっくりと食事したのだが、その間も五十里とは話題が絶えず、楽しい食事の時間を過ごした。
「クラブフロアにはバーもあるんだ。行ってみるか?」
「ぜひ!」

 バーラウンジの方は先程のラウンジと比べるとライティングもアンダーで外の夜景を楽しみながらお酒が飲めるような雰囲気である。
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