ハイスペ上司の好きなひと



「期待してる。…あと、家で主任はやめてほしい。プライベートとは分けたいからな」
「それもそうですね。では飛鳥さんとお呼びしても?」
「ああ。俺も古賀でいいか」
「勿論です」


そう返事をして紫も箸を割る。

胃を悪くしてたのを気遣ってくれてだろう、買ってきてくれたのは比較的に胃に負担が掛からなそうな和食メインの幕の内弁当だった。

きちんと人の事を見てくれている人だなと思い、更に好感度が上がる。


家に帰れなくなるという不幸はあったがそれでも仕事にもいい上司にも恵まれ、本当に今の会社に転職できて良かったと心の内で思いながら、紫は煮物に箸を伸ばした。





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