恋するマリネ
ーー12月2日…
今日は学校の帰り…校門の外でケンシローが待っていた。
それを見て…思わずアタシは走って逃げてしまっていた。
驚いた百合がアタシを追いかけて来た。
「ねえっマリネこの前から何か変どうしたっての」
「ごめん…ケンシローに…アタシは早退したって言っといて…お願い」
アタシはそう言って…裏口から逃げるように帰った。
「あ…ケンシローじゃん。」
「おっす百合、マリネは」
「あ…マリネ…マリネ…今日は昼前に早退したよ。」
「あ…そうなんか。まだ風邪」
「まだ…あ…うん…そう。風邪が治ってないみたい。」
「解った。大事にせなあかんでって言っといてくれへんか」
「自分で言ったらいいじゃんその方がマリネも喜ぶんじゃないの」
「何か最近変なんや。」
「どう変なん」
「いくらメールしても返事せえへんし…電話にも出んし…部屋の電気はいつ見ても消えとるし。」
「ふーん。」
ーーこりゃダメだわ。かなり重症か。
「うん解った言っといてあげんね。」
「よろしくな。」