恋するマリネ


でもアタシはちゃんとお母さんの言葉を聞きたくて…テレビのスイッチを切って…




お母さんを見ると…




お母さんはそばの棚から1枚の写真を取り出してアタシに見せた。




「何これ」




アタシがその写真を見ると…



そこには、あの大楠の木の前で…肩を抱かれてピースするお母さんの写真だった。




お母さんの肩を抱く男の人はお父さん…




でも…それはアタシとケンシローに似ていた。




「産んだら。彼を信じて…ね。」




「ごめん…。」





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