恋するマリネ
「いいよ。別に同情してくんなくても。」
アタシがそう言って立ち上がり帰りかけるとタクは…
「別に同情なんかじゃねえよ。」
「じゃ憐れみなんだ」
とアタシがごまかすように言うと…タクはアタシの目をじって見つめて…
「好きだからだよ。」
ーーへっ
「お前が…マリネのことが好きだからだよ。」
ーーえっ…
ーー今…何つった
ーー好きアタシのことが好き
ーーそれってもしかして…
ーー告白ってやつ
ーーしかも…これが噂の生告白
アタシが返事に困っていると…
「別に無理にとは言わないから。お前がもし数学…教えてほしかったら…俺が教えてやるよ。」
「あ…うん。」
「じゃあな。」
タクはそう言い残し帰って行った。