春、君と恋に落ちる
「あれ、桜木顔色悪いけど大丈夫?」


生徒会室で色々済ませていると結城先輩に声を掛けられた。


「いえ、大丈夫です。でも今日は少し疲れたので早めに帰ります」


そう言ってカバンを持って立ち上がる。


「今日は椎名と同じじゃないの?」

「…あ、椎名くんは多分忙しいので、今日は1人で帰ります」


そう苦笑いして言うと先輩が腕を掴んでくる。


「心配だし、送る。」


特に断る理由も無くて甘えることにした。

いつもの帰り道を今日は違う人と歩く。

最近はいつも椎名くんと同じだったから。


「先輩は大学決まったんですか? 」

「うん、地元の大学に行くよ。ありがたいことに校内推薦も通ったし、あとは大学側の審査とかもあるけど。」


推薦か、すごいな。

私も県外と決めてるからにはそろそろ候補を絞っておかないと。
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