拳から恋
──チャイムが鳴るまで……3、2……1!
瞬時に席を立ち、廊下へGO!
風間くんが来る前にどこかテキトーに身を隠せばっ──
「っ!?」
「っと……」
前から来た影にぶつかりそうになり、身を引けば、掴まれた腕。
誰かと瞑った目を開けると──
白鳥雅っ……!
「へーき?つかどこ行くの?」
「あ、ども……いや、ちょっと急いでるんでまた──」
「ちょい待ち。おれ、聖に会いに来たんだけど」
──え?何故わたしに?
「手短にお願いしたいんですけど」
風間くん来ちゃうから。