元捨て犬の私が暴君の愛され妻になりました。
「何だと⋯⋯それは本当か?」
陛下が怒りに耐えているのが分かった。
コオロギ入りのお茶を飲んではないが、本当の話だ。
カリーナ・ミレーゼは自分のした事を軽く見てたのだろう。
後ろめたい事をやるという事は露見しら一発退場だ。
この後に及んで彼女の親が私に噛み付いてくるなど愚か過ぎる。
1度は未遂で目を瞑っても、目障りな蚊ならしっかり潰す。
「はい⋯⋯全て本当の話です」
「ミレーゼ子爵、議場から直ちに立ち去れ。追って、処分を下す」
陛下の言葉に議場は騒然となった。