元捨て犬の私が暴君の愛され妻になりました。
「申し訳ございません。誤解させるような真似をしたのは全て私の責任です。プルメル公子には何の落ち度もございません」
私は陛下の怒りをおさめようと必死だった。
「皇妃⋯⋯先程、カイザーが皇位継承権を放棄した。これで、満足か? 本当に悪魔のような女だなお前は⋯⋯」
陛下はそう言い捨てると部屋を出ていってしまった。
私は何が何だかわからなかった。
頭がこんがらがって、毒が抜けきっていなかったのか意識が遠のいていくのを感じた。