キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
「ありがとうね、お嬢さん」

「いえいえ!渡れてよかったです」

「お礼がしたいのだけれど……」

「そんなとんでもないです……!私、学校があるのでもう行きますね」

「ああ、ありがとうね」

「いえ!では!」



そう言って足取り軽く走って学校へと向かっていった。

なんとか遅刻せずに済んだものの、2限目が終わったぐらいに校長先生に呼び出されてしまった。

少し怯みながら、校長室に向かうとそこには、おばあさんがいたのだ。


……どうやら、理事長先生だったらしい。


「お、おばあさん……理事長先生だったんですね……!」

「ふふっ、今日はひ孫とその友達にお菓子をあげたくて運んでたのよ。それがこれだったの」

「そうだったんですね。あっ……私、信号渡ったら行っちゃいましたけど大丈夫でしたか?」

「ええ、ちょうどボディガードが来てくれたところだったのよ」

「それはよかったです……!」


少し気にしていたから、その言葉が聞けてホッと安心した。


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