キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
「玲奈、朝食持ってきてもらえるかな」

「はい」



スケジュールなどは執事さんがやってくれるらしく、私は最低限の家事と理人様がおっしゃったこと、そして護衛が仕事らしい。


そう……例えば



「侵入者だ!!」


タッタッタと誰かが廊下を走っている音がする。今私がいる理人様の部屋のドアが勢いよく開いた。


そして入ってきた、怪しい覆面を被った男。

手には包丁を持っていた。理人様真っ先に、私には目もくれずに走って行く。


ひとまず足を引っ掛け転ばせ、腕を後ろに回し床に押し付けた。

流石に私だけの力では抑えきれないと思ったのか、理人様も表情一つ変えずに、冷たい顔をしながら抑えるのを手伝ってくれた。


このように、彼に危険が及んだ時に守るのが私の役目だ。
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