復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
chapter11 これからの未来へ
「逢莉、準備はいいか?」
「はい!」
伸ばされた彼の手を取ると、純白の景色の中を彼に引かれながらゆっくりと進んだ。
「いいか。まず、そのスキーポールを俺によこせ」
「えっ、どうして?」
なんとなく不安になりながらも手にしていたスキーポールを手渡す。何だか急に支えがなくなった気がして、滑らないようにと身を固くした。
「それに頼ってばかりじゃ滑られない。まずはポールなしで滑る感覚をつけるんだ。さっき基本は教えたよな。覚えてるか?」
「う、うん」
私はまずは滑らないように斜面に並行になる形で立った。そして一度深呼吸をすると周りを見渡した。一面見渡す限りの銀世界で、ため息が出るほど美しい。そんな美しい景色の中を大勢の人たちがスキーやスノーボードで次々と斜面を滑っていく。
年末年始のお休みの今日、私と崇人さんはカナダの有名なスキーリゾートに来ている。数ヶ月前、休暇中に何をしたいと彼に聞かれ、スキーをしてみたいと冗談で言ったところ、なんと本当にスキー場まで連れてこられた。しかもカナダだ。
昨日バンクーバーに降り立った私達は、彼の運転で空港から車で約1時間半の所にあるウィスラーという場所までやってきた。
このスキー場は「ウィスラー」と「ブラックコム」という2つの山から成り立っていて、コースは実に200以上。二つの山の間は4㎞にも及ぶ大きなゴンドラが動いていて、自由に行き来することができるようになっている。かつて冬季オリンピックが開催された場所でもあり、その名残から五輪のシンボルがあちこちにある。
「はい!」
伸ばされた彼の手を取ると、純白の景色の中を彼に引かれながらゆっくりと進んだ。
「いいか。まず、そのスキーポールを俺によこせ」
「えっ、どうして?」
なんとなく不安になりながらも手にしていたスキーポールを手渡す。何だか急に支えがなくなった気がして、滑らないようにと身を固くした。
「それに頼ってばかりじゃ滑られない。まずはポールなしで滑る感覚をつけるんだ。さっき基本は教えたよな。覚えてるか?」
「う、うん」
私はまずは滑らないように斜面に並行になる形で立った。そして一度深呼吸をすると周りを見渡した。一面見渡す限りの銀世界で、ため息が出るほど美しい。そんな美しい景色の中を大勢の人たちがスキーやスノーボードで次々と斜面を滑っていく。
年末年始のお休みの今日、私と崇人さんはカナダの有名なスキーリゾートに来ている。数ヶ月前、休暇中に何をしたいと彼に聞かれ、スキーをしてみたいと冗談で言ったところ、なんと本当にスキー場まで連れてこられた。しかもカナダだ。
昨日バンクーバーに降り立った私達は、彼の運転で空港から車で約1時間半の所にあるウィスラーという場所までやってきた。
このスキー場は「ウィスラー」と「ブラックコム」という2つの山から成り立っていて、コースは実に200以上。二つの山の間は4㎞にも及ぶ大きなゴンドラが動いていて、自由に行き来することができるようになっている。かつて冬季オリンピックが開催された場所でもあり、その名残から五輪のシンボルがあちこちにある。