7日間の光
【エピローグ】


 心臓が苦しい時、


 どうしようもなく息ができない時、


 そんな時は無理に笑う必要はないのかもしれない。


  空に一つも光がない夜。


 ようやく見つけた光が飛行機だと気付いた時私は きっとそれでも探し続けるだろう。


  辛い感情も、嬉しい感情も、すべて受け入れられた。


  昨日までのあの気持ちを思い出せなくてもそれでも良い。


  そんな自分が少し愛おしいとさえ思う。


 どんなに眩しい朝が来ても、何も変わらない日常。


 それでいい。


 きっと、それがいい。


  本当は周りには自分を見てくれている人がいたということ。


 そして、見て見ぬふりをし続けて自分にたくさん嘘をついたこと。


  もう私は自分の感情に嘘をつかない。


  思わず目を細めてしまうような朝の『光』に背中を押され、立ち上がった。


 【おわり】
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