きみのいちばんぼし

3章 わからない

あれから何も考えずに、機械的に通学路を歩いて、普段より少し遅めの電車に乗った。


いつもは気になる満員電車も、何も気にならない。


それくらい瀬名くんの言葉にショックを受けていた。


『すっげえ嫌い』


思い出したくないのに、頭にこびり付いたその言葉。


関わったこともないのに嫌いって。


どうして。私何かした?分からない。


あんなに嫌われないように、みんなに好かれるように、自分を押し殺して過ごしていたのに。


それでもやっぱりだめだった。


誰かの1番どころか、いつの間にか関わったことがない奴にすら嫌われるような一生徒になっていた。


「なんでかなあ……」
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