きみのいちばんぼし
「ねーどうしたのー心羽。最近ため息ばっかだよ?」


「えっ?」


ふっと横を見ると、いつの間にか結が隣で頬杖をついていた。


「私、ため息ついてた…?」


「えー無意識?やばいってそれ。」


というか、結が隣に来たのも気づかなかったんだけど…


そんなこと言ったらもっと結に引かれそうで、黙ったまま少し唸る。


「てか、ほんとにどうしたの心羽。最近休み時間絶対廊下の窓から外見てる。今もだけどさ…」


教室の外に出るのは、瀬名くんもいるあの教室にずっといると、息が詰まりそうだから。


外を見てるのは、廊下で特にやることがないから。


私情で結をわざわざ廊下に連れ出すのも申し訳ないし。
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