きみのいちばんぼし
「心羽ー、お昼行くよー」


「あっ、うん、今行く!」


教室の入り口に一番近い席の結が早く来いと言わんばかりに手を振っている。


私も慌ててお弁当袋をつかんで駆け寄った。


宮本 結、泉 心羽。


私たちは高校1年生の時からずっと2人で行動していた。


「心羽何してたの?」


「あー、板書終わらなくて。写真撮ってたの」


「あぁ、板書…真面目だな〜心羽」


結はそう言いながらも、段々申し訳なさそうな口調になって、


「心羽、さっきの教科の板書、見せてくれない…?」


と聞いてきた。
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