今は亡き君へ
2年4組の教室を見渡すと1人、机に突っ伏せている男の子がいた


げっ、男の子じゃん....
聞いてないよぉ...


『あ、あの〜...』

『あ?』


私が声をかけるとゆっくり顔を上げた男の子

その顔はオオカミみたいに鋭い眼光で、眠りを邪魔されたのに腹たっているのか眉間を寄せ睨んでくる


『え、永浜君...』

『ちっ、なんだよ...』


こっわ、私が思ってる通りこっわ
え、え?私が勉強を教えるのって永浜君?!


『永浜君なんで居るんですか...?』

『俺のクラスだから』

『いや、そうじゃなくて...』

『青山にここに居ろって言われたから』


やっぱり、そうですよねぇ〜
永浜君以外人居ないもんね、そりゃそうだ


『お前は?』

『えっ』

『お前はなんでここに居んの?
見るからに地味だろ、お前』


グサッと来るなぁ、その言葉
確かに地味だけど!!
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