最強男子はあの子に甘い
「……ていうか、気軽に声かけちゃったけど名前も言ってなかったよね。僕は湯川たける」
「あっ……榎本紗宇です。……女子というだけでもかなり浮いてるので、仲良くしてもらえると」
「もちろん!桜辰のセーラー服かわいいのに女の子が少ないのもったいないよね」
そう、湯川くんの言う通り。
桜辰の女子の制服はセーラー服でシンプルだけどかわいい。
淡いグレーの生地に桜色のスカーフ。
襟と、スカートの裾には二本のホワイトのラインが入っている。
男子生徒の制服が黒の学ランであり、その中で女子は制服だけでも目立つのだけど。
そこに希少性が加わるからさらに目立つ。
そんな私に、にこにこと話しかけてくれている湯川くんが、今は天使みたいに思えるから私は自分が思うより心細かったのかもしれない。
賑やかさを再び取り戻しはじめた体育館で、私と湯川くんが自己紹介を終えたとき。
「乱闘だ!」
と、大きな声が上がった。
体育館のステージ近くからわっと声が上がる。
「あっ……榎本紗宇です。……女子というだけでもかなり浮いてるので、仲良くしてもらえると」
「もちろん!桜辰のセーラー服かわいいのに女の子が少ないのもったいないよね」
そう、湯川くんの言う通り。
桜辰の女子の制服はセーラー服でシンプルだけどかわいい。
淡いグレーの生地に桜色のスカーフ。
襟と、スカートの裾には二本のホワイトのラインが入っている。
男子生徒の制服が黒の学ランであり、その中で女子は制服だけでも目立つのだけど。
そこに希少性が加わるからさらに目立つ。
そんな私に、にこにこと話しかけてくれている湯川くんが、今は天使みたいに思えるから私は自分が思うより心細かったのかもしれない。
賑やかさを再び取り戻しはじめた体育館で、私と湯川くんが自己紹介を終えたとき。
「乱闘だ!」
と、大きな声が上がった。
体育館のステージ近くからわっと声が上がる。