推しグッズvs大人気アイドル 胸キュン溺愛対決
本当にお父さんと光君が、肩を組んでいる。
「ひかる君って言ったね。よく来たよく来た、嬉しいよ」
涙目のお父さんが光君の肩をさすっていて
「ちょっとどういう状況? 誰か説明して!」
一人かやの外にいるわたし。
混乱しながらこぶしを上下に振る。
光君から離れたお父さんがわたし前に来た。
「いつか陽葵に話さなきゃって思ってたんだ」
「なに急に、真剣な顔して」
「父さんは元もと人間じゃない」
「へ?」
「お守りだったんだよ」
「おおおおっ、お守り?」
昔を思い出したように、お母さんが幸せそうに微笑んでいる。
「神社で買った受験のお守りがいきなり男の子になった時には、お母さんびっくりしちゃったわ。高校受験で合格した日だから、中3だったの。お父さんほんとイケメンで」
「父さんな、お守りだったけどお母さんに一目惚れしたんだ。人間になってお母さんに告白したいって願ってたら、本当に人間になれて。愛の力ってすごいよな」
「もうあなたったら、今でも私のこと大好きすぎなんだから」