推しグッズvs大人気アイドル 胸キュン溺愛対決
「今朝もひまりちゃん大人気だね」
「アハハ、ありがとう。ノエルくんに比べたら天と地の差だけどね」
「ひまりちゃん……あのね……わたしね……」
もじもじしながら下を向いた湖羽ちゃん。
みつあみの先を指でこすってどうしたんだろう。
「わたしもノエル君はかっこいいアイドルだなって思うの。でもでも……」
「もしかして、ついに湖羽ちゃんもノエル君のファンになった?」
「……え」
「今度うちでライブDVDを見ながら、一緒にペンライト振る?」
あっ、今はペンライトがないんだった。
イケメン騎士みたいに人間化してて……
って、言えない言えない。
「あのね……わたしがひまりちゃんに言いたいことは……」
「なになに?」
「ノエル君よりもひまりちゃんのほうがキラキラしてるなって……」
「フフフ、そんなわけないよ、相手は国民的アイドル様だよ」
「わたし本気で思ってるよ。ステージに立ってスポットライトを浴びるのは、ノエル君よりひまりちゃんのほうがふさわしいって。ひまりちゃんはほんとうに演技が上手だから」
あぁぁぁぁ、なんて可愛いんだ、わたしの親友は。
オロオロとみつあみを震わせながら、泣きそうな顔で私を励ましてくれている。
わたしが焦っていることに気づいたんだね。
心配をかけてごめんね。