推しグッズvs大人気アイドル 胸キュン溺愛対決
でも会いたいな。
いやいやおこがましすぎ。
同級生になったら「ひまり」って呼んでもらえたりして。
ないない、宝くじが1億円当たるより贅沢だから。
あぁぁぁ、妄想だけで胸が張り裂けそう……
キャーキャー言いながら、ベッドのばねを使い飛び跳ねるわたし。
胸に向かってふんわり広がる髪が、視界の中で踊りだす。
真っ赤なペンライトをぶんぶん振り回していたのがいけなかったんだろう。
ハイテンションではしゃぎだすと、わたしの握力が弱まるらしくて。
なんて冷静に分析している場合じゃない。
「あっ!」
弧を描く真っ赤なサイリウム。
「大変、わたしの宝物が!」
開けっぴろげの窓の外に吸い込まれ、ペンライトは視界からいなくなってしまいました。