Sweet Xmas☆
乗り換えを何度か挟むたびに、私の方を気にしてくれた。

私だけじゃなくて、鞄にぶら下がるぬいぐるみがなくなったり汚れたりしていないか気にしてくれた。

「彼女が大事にしてる物は俺も大事にしないと。
深明の悲しむ顔は見たくないからな」

「ヨッシーって、デキる彼氏、ってよく言われない?」

「深明以外からはそう思われたくないけどな、俺は」

周囲からは、何だこのカップルは、と呆れられそうな会話をしながら、着々と目的地に向かっていく。

観光バスみたいな見た目の送迎バスには、少しテンションが上がった。

15分ほど走ると、目的地に到着した。

競馬場でのイルミネーション、と聞いていたので身構えてしまっていたが、競馬要素はそこまでなく、老若男女がたくさん訪れていた。


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