この涙をこえて
翌日、その翌日もあなたは来なかったょね。


だけど1週間位過ぎてからやっとあなたは現れた。

その日があたし達の初めての出逢いだった…



綺麗な茶髪に澄んだ瞳、長身であなたに引き込まれそぅだった。

あたしは何かにとりつかれたかの様に突然現れた奴から目が離せなかった。


「さっきから何なの?
俺になんか用?」

「えッあのーぇと…」

予想外な質問にあたしは戸惑った。
まさか気付いていたとは(汗;

「さっきからずっと俺のこと見てただろ?」

答えになっていない答えを出したあたしにまた質問がくる。

「ぁあー…綺麗な茶髪だなって思って。」

苦しまぎれにテキトーなことを言ってしまった。


その瞬間、奴の表情が柔らかくなった気がした。

「マヂ!?これ俺のダチに染めてもらったんだけどよぉ〜。イイ色だろ♪」

「ぅ、うん。スゴくイイ色だと思うよ!!」

態度急変!!?
と思ったが、ここは話を合わせておいた方がイイと思ってそう返した。


だけどイイ色というのは本心だった。
こいつだから似合うんだろうなぁ〜という色…。






今でもあの時のあなたの髪色、覚えてる。
“ショコラオレンジ”
明るいけど、どこか落ち着きのある茶髪…
まるであなた自身を表してる様だった。


明るい性格で、いつもみんなを惹き付けて…
なにか問題が起きた時には冷静で、落ち着いて物事考えてた。

そんなあなたを憧れとしてた人、たくさんいたの。
知ってた?
あなたには人を惹き付ける何かがきっとあったんだね。
だからあたしも、その何かに惹き付けられたのかな?
< 2 / 9 >

この作品をシェア

pagetop