この涙をこえて

「ねぇ蘭。蘭には好きな人いるの?」

「ぇっ!!あたしにそんなのいる訳ないじゃんかア〜!」
「そぉ〜。だったら良かった♪あたし、てっきり蘭は陸のことが好きなんだと思ってた!」

「ぇえ〜〜あんな奴ヤダゃだ!!」

ズキン。心が痛かった。

「ホント!?
実はあたしね、ずっと陸が好きだったんだぁ〜。それで告白しよぅと思って…蘭は陸のことどぅ思ってるのかな〜って気になったから。」

「へぇ〜〜そっか…頑張ってね。」

ズキン。また心が痛む。

「ありがと♪何かあったらまた言うから!」


どぉして心が痛いの?
自分でも分からなぃ…。
あたしは…陸のことが、好きなの?




そんなことを考えながら、一人になりたくて屋上へ行った。

ドアノブに手をかけた時、誰かの声がした。






「あたし、陸が好き。ずっと好きだったの。
だから、あたしと付き合って下さい!!」


この声は…鈴花だ。
ホントに陸に告白してる!

「いいょ。俺もぉ前のこと気になってたし。」






嘘、嘘でしょ!!!
陸、興味ないって言ってたじゃん…




その時、ドアが開いた。

「ぁ、蘭!!ぁたしね、陸と付き合うことになったんだ♪ぃろいろありがと!」



嫌だ。嫌だょ…。
「嫌だょ陸!!あたし陸のことが好きなの!あたしを一人にしないでょ!!」

「ごめん。俺こいつのこと好きだから。」


「そんなのぉかしいょ!興味ないって言ったじゃん!ねぇ、陸!!!」

気付いた時、あたしは陸の腕をつかんでいた。

だけどその手は簡単にはらわれてしまった。


そして二人は階段を降りて行った。



嫌だ!嫌だょ陸!!行かないで…
りくぅーーーー!!!!

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