First Last Love
「じゃあ、間違いない。もしかして……ってずっと思ってたんだけど、俺たち、小学校、五年、六年、同じクラスだった」
「え……? そんなはずない……」
そこまで言っても月城は俺に思い当たっていないようで、さらに打ちのめされる。しばらく思いをめぐらせてから月城は、口にした。
「村上くん、っていたような気がするかも。ごめんなさい。わたし、昔のことってあんまり覚えてないタイプなんですよ」
さっきまでとは打って変わった硬い表情で俺に会釈をし、駅の方に歩き出した。
心なしか足早だ。
月城の背中が俺を拒絶しているように感じた。
「え……」
頬の違和感にそこに手をやると、なんと涙が伝った後で、俺は腰を抜かしそうなほどぎょっとした。