夢見る契約社員は御曹司の愛にスカウトされる
「ぷっ!あはは、それはいいや」

 車が工場の車庫へ入る。

「カードが足りないかもしれないが、とりあえずこの難局を打開しよう。君は僕と結婚したいという姿勢を見せるんだぞ。ここからが勝負だ」

 にやりと彼は笑った。

「こちらの言い値でおとしてみせる」

 莉愛は呆気にとられた。

 そして急いでスーツを上着を出してきて羽織った彼を見て驚いた。

 恐ろしいほどの自信あふれる姿。

 莉愛はそれを見て勝てるかもしれないと、どこかほっとしたのだった。

「さてと、行こうか」

 私は助手席を出た。

 二人で母屋へ向かった。
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