もっと、キミと
01

辛い日々



学校の屋上は、普段なら鍵がかかっていて入れないはず。


それなのに、今日は屋上のドアが開いていた。


これは、きっと今日……私ーー白鳥 美華(しらとり みか)が死ぬ事が決まっていたからだろう。


ドアを開けると、盛大な青空が広がった。


こんな良い天気、気持ちが曇天の私とは正反対だ。


ゆっくりと前に進み、あと一歩進めば下へ真っ逆さまというところまできた。


(覚悟……できてたつもりなのにっ……)


私なんか、生きていても意味なんてない。


だから、人生をリセットさせようとおもったのにーー。


最後に、勇気を振り絞ることもできない。


情けなく思い、ぎゅっとこぶしを握りしめ、唇を噛み締めて現実から目を背けるために瞼を閉じた。


「迷惑をかけるな」


「ブス」


「バイキンが近づくな!」


「美華と一緒にいると、私達も迷惑なんだよね」


ただ呆然と生きていても、自然とこの言葉が浮かび胸がきゅっと締め付けられる。


やっぱり、こんな毎日はもう終わらせてしまおう。


再び決意した次の瞬間。


「そんな危ないところで何してんの」


突然、後ろから声をかけられビクッと肩を跳ね上げバッと振り返った。


この日、私はーー運命の人に出会った。


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