もっと、キミと



自分の好きな物、興味がある物、どんな中学生活を送りたいかなど、明るい自己紹介をしていた途中。


「白鳥 美華って……名前と見た目が合ってなさすぎでしょ。すごい美人かと思ったら、めっちゃ普通なんだけど」


と、クスクス笑われながら言われているのが聞こえた。


誰に言われたのかは分からないけれど、多分他の小学校出身の子。


意地悪で悪意が込められた言い方を初めてされ、ズキッと心が痛んだ。


最初は、名前と容姿が合っていないということヒソヒソと言われてからかわれる程度だった。


それくらいなら、無視しておけばそのうちなくかると考えていた。


しかし、その話はどんどん悪い方向へ向かっていった。


名前と容姿が合っていないというものから、【ブス】という暴言に変わった。


白鳥 美華は【ブス】だから、近付くなという暴挙になり、【キモい】と言われるようになった。


【ブス】で【キモい】奴が近付いてきたら、【呪い】にかかると散々な言われようだった。


こうして、私に対する言葉の暴力が始まったのだ。


最初に、何か言い返していればここまで酷いことにはならなかったのかもしれない。


しかし、後悔した時には既に遅かった。


< 10 / 52 >

この作品をシェア

pagetop