もっと、キミと
運命の出会い
学校の屋上は、普段なら鍵がかかっていて入れない。
屋上に向かいながらも、そんなことを考えていた。
死んでリセットしようと考えていながら、死にたくないと思ってるのかもしれない。
もし。
もしも、屋上のドアが開いていたら、そのまま飛び出してしまおう。
閉まっていたら、くるりと振り返ってもう一回頑張ってみよう。
そんなことを考えていたら、あっという間に屋上のドアの前に着いてしまった。
ドキドキしながら、回らないであろうドアノブに手をかけるとーー回ってしまった。
ドアを開けると、盛大な青空が広がった。
こんな良い天気、気持ちが曇天の私とは正反対だ。
ゆっくりと前に進み、あと一歩進めば下へ真っ逆さまというところまできた。
(覚悟……できてたつもりなのにっ……)
私なんか、生きていても意味なんてない。
だから、人生をリセットさせようとおもったのにーー。
最後に、勇気を振り絞ることもできない。
情けなく思い、ぎゅっとこぶしを握りしめ、唇を噛み締めて現実から目を背けるために瞼を閉じた。
「迷惑をかけるな」
「ブス」
「バイキンが近づくな!」
「美華と一緒にいると、私達も迷惑なんだよね」
ただ呆然と生きていても、自然とこの言葉が浮かび胸がきゅっと締め付けられる。
やっぱり、こんな毎日はもう終わらせてしまおう。
再び決意した次の瞬間。