もっと、キミと

リセット




☆☆☆


四時間目の授業は、国語。


カッカッカッ、カンッと先生が黒板に書き終えた所で終業のチャイムが鳴った。


「はい、キリが良いからここまでね」


そう言うと、先生は教室を出て行った。


朝から嫌なことがあり、テンションは下がっていた。


しかし、胡桃ちゃんと穂花ちゃんの慰めにより心は平穏に保たれていた。


「美華、穂花。お弁当食べよ?」


授業が終わると、いつも胡桃ちゃんが私達の所へやって来る。


四月下旬に席替えをし、私と穂花ちゃんは席が前後になり、胡桃ちゃんだけ遠い席になったのだ。


「うん、食べよー」


穂花ちゃんはそう言うと机を動かして私の机と自分の机をくっつけた。


「ごめん。担任に日誌を持ってくるよう言われてるから、それだけ渡してくるね」


「そうなの? それなら、私達も一緒に行くよ、ね?」


胡桃ちゃんがそう言い、穂花ちゃんにも同意を求めると、こくこくと頷いていた。


二人の申し出はありがたかったけれど、休み時間を奪うのは申し訳なかった。


「大丈夫大丈夫。二人は先に食べてて? すぐ終わるから!」


そう告げて、私は日誌を持って職員室へ向かった。



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