もっと、キミと


自分で決めた事だけど、保健室登校って先生とマンツーマンで退屈だった。


わざわざ自分の為に時間を費やしてくれてる先生達に悪いけど、サボることもあった。


そんな事をしても、僕が保健室登校を続けられたのは間宮先生が授業をしてくれる先生へ一緒に謝ってくれたから。


これがきっかけで、僕は間宮先生のようになりたいと思ったんだ。


生徒のために動いてくれる先生が、とてもかっこよく見えて。


先は、長くないのにね。


それで、さっきの話に戻るけど僕が美華ちゃんと出会ったのは、一年生の時の教室。


自分から除名してもらったのに、それでもみんながいる教室のことが気になって実はこっそり放課後に忍び込んだ事があるんだ。


そこに、美華ちゃんがいた。


美華ちゃんは、僕の席に座ってプリントをまとめてたんだ。


僕は席替えをして、美華ちゃんが僕の席になったのかなって思ったけど「何してるの?」って、聞いたんだよね。


そしたら、美華ちゃんは覚えてるかな。


「クラスに来てない子がいて、その子が来るようになってから困らないようにプリントをまとめてるの。あと、ノートも。一気に書くのって大変だと思うから」


って。


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