不器用さんと恋に落ちる。
一応、出席番号順に座ることになっているけど、クラスメイトたちは好きな席に座って騒いでいる。

どこに座るべきか悩んでいたら後ろから話しかけられた。



「どうした、座んねーのか?」

「あ…私の席、もう座られてるから、どこ座ろうかなって思って…」

「じゃあここ座ろーぜ」



黒月くんが手前の空いてる座席に腰を下ろす。

隣に座っていいって意味かな…?と考えを巡らせる。



「来いよ、隣」



なかなか座らない私を不思議そうに見ている。



「うん、ありがと」



特に何か話すわけでもなく時間は過ぎていき、8時頃、宿泊先の施設に向けて発進した。
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