不器用さんと恋に落ちる。
それから6時間後の今、私は山で遭難している。
歩き回ってみたものの、葉が生い茂った木が無数に生えているだけ。
人の気配も、建物も、何もない。
「なんでこんなことに…」
思い返すこと1時間前。頂上に着き、隅の方で1人で配られたお弁当を食べていた。
ふと横を見ると野生の猿が私のリュックを持って走り出すところだった。
「わっ…!待って!」
猿を追いかけて木々の間を走って進んでいく。
だけど、途中で見失ってしまい、リュックは諦めて元の場所に戻ろうとして気付いた。
「来た道覚えてない……」
途方に暮れていたそのとき、遠くの方で声がした。
「小波―?」
歩き回ってみたものの、葉が生い茂った木が無数に生えているだけ。
人の気配も、建物も、何もない。
「なんでこんなことに…」
思い返すこと1時間前。頂上に着き、隅の方で1人で配られたお弁当を食べていた。
ふと横を見ると野生の猿が私のリュックを持って走り出すところだった。
「わっ…!待って!」
猿を追いかけて木々の間を走って進んでいく。
だけど、途中で見失ってしまい、リュックは諦めて元の場所に戻ろうとして気付いた。
「来た道覚えてない……」
途方に暮れていたそのとき、遠くの方で声がした。
「小波―?」