不器用さんと恋に落ちる。
大声で名前を呼び、人影の方へ向かう。



「…い、いる!ここにいる!」



必死な声が聞こえる。小波の声だ。



「動くなよ、俺がそっちに行く」



そう伝え、急いで小波のもとへ走る。

向かう途中、小波が地面に座り込むのが見えた。



「大丈夫か?怪我してないか?」

「うん、平気」

「立てるか?」



小波が掴めるように手を差し伸べた。



「あれ、立てない…腰抜けちゃったみたい…」
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